毛穴落ちしないファンデーションだけに意識が向く

妙に胸騒ぎがする。何か一大事件・珍事が起き、慌てふためくような。「毛穴落ちしないファンデーションを、買い行く日じゃ?」いや、それはそーだけど、別に大事じゃ。

「でも、今日妙にはしゃいでたよね」はしゃぐ?私が?「朝からテンション高めで、普段誰とも挨拶せんくせに、社員全員に馴れ馴れしげな挨拶してたやん」

マジ?全く記憶にありません。「毛穴落ちしないファンデーションの事ばかり、考えてっから」うぅ、別にそこまで考えてるつもりは。自覚ねーだけ?

「恐らく。或いは記憶喪失か?別人さんが入れ替わったか」「そ、映画でよくある内容。コピーやクローン、宇宙人他、自分そっくりな人間が入れ替わり、気付けば本物が偽物へっつー展開」

ふーん。どーでもいーね。毛穴落ちしないファンデーションのが重要。「そればかりね。多少は他へ興味を持ちなさいよ」別にそれだけじゃありません。

「自覚無しは、タチ悪すぎ。毎日同じ事呟いてるよ?毛穴落ちしないファンデーションが云々と」